運動会で心の教育を
5月末から6月頭にかけて運動会を行う学校も多いのではないでしょうか。
今回は、運動会を通した子どもたちの学びについて書きたいと思います。
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私が担任しているのは3年生。
1学期に行う運動会ということから、以下の2点の教育に特に力を入れて準備を行いました。
- 新しい仲間と助け合いながら活動することの大切さがわかる
- 集団で行動することを通して、社会性を育てる
もちろん、運動することや競い合うことの楽しさを味わうという体育的なねらいもあります。
でも、上記を一番大切にしました。
今、子どもたちの人間関係づくりが難しくなってきていると感じています。
その中で、複数人数で行う運動会の練習は、絶好の機会だからです。
3年生は4年生といっしょに「中央ハリケーン」という団体競技を行います。
長い1本の棒を3年生2名、4年生2名の4名で横に並んで持ち、複数おかれたコーンで作ったポイントを順にまわりながら進んでいく競技です。
この組分けから戦略検討を、すべて子どもたち自身で行いました。
まずは組の走力をあわせるべく、子どもたちは50m走の速い順を調べて組をつくりました。しかし、いざやってみると、なかなかうまくできません。
「上手にコーンをまわって早く走るためには、何が大切だと思う?」
子どもたちに尋ねると、こんな意見がでました。
「走るスピードをあわせる」
「みんなの心をあわせる」
「じゃあ、そうするためにどうしたらいいか考えて、もう1回やってみよう」
子どもたちは、組で方法を話し合いました。そして2回目の練習。
走りを合わせるためにかけ声をかける、コーンを回るときのポイントとなる両端にリーダーシップをとれる子を配置するなどの工夫をする組が現れました。
その後、練習をかさねてうまくできるようになる組がある一方で、何度やってもうまくいかない組も…。
そこで今度は、うまくできている組を子どもたちに見てもらいました。
「上手な組を見て、気づいたところはあるかな?」と尋ねると、
「コーンの外側を走る人が思いっきり速く走るようにしていた」
「コーンの内側の人が、みんなを引っ張るように棒を回していた」
「棒をみんなの下に通すとき、かけ声をかけて合図をしていた」
などの気づきがでました。
「じゃあ、今気づいたことから、自分たちがどうしたらいいかもう一度考えて、練習してみよう」
走りを合わせるために他者を気遣い、心をひとつにするためにどうしたらいいかを考え、話し合う。練習でのこうした経験の繰り返しから他者を認め、気遣う心が生まれて成長していくのだと思います。
外遊びも少なく、他者と多くかかわる機会が失われている昨今、運動会は重要な心の教育の機会と感じています。
/立山蛍



